IDEA

元銭湯から始まる新しいコワーケーションスペース

秘密基地こむこむ酒場 多世代共生型シェアハウス「まいにち家族」
炭竈 昌人
2020年3月龍谷大学卒業。2017年の1月から3月にかけてヒッチハイクで日本一周。人と繋がることに価値を感じたことから、人との繋がりの価値を広げることを目的に学生団体 mocを立ち上げ。その後、自分の中の秘密=自分の想いを語り叶えていく場として「秘密基地こむこむ」として活動を開始。誰1人取り残さない、互いに助け合えるコミュニティを目指して活動中。

──現在考えられているアイデアとその目的はどのようなものでしょうか?

ビジネスのタイトルは「元銭湯から始まる新しいコワーケーションスペース」。キャッチフレーズは「心が湯冷めしたら九条湯へ」です。80年以上続いた銭湯の空間を残した「レンタルスペース九条湯」から、心温まるコミュニティーを創造し”誰ひとり取り残されない社会”を目指す、仕事も遊びもできる「新しいコミュニティスペース」に生まれ変わるプロジェクトです。

 

──具体的にはどのようなことを計画されているのでしょうか?

アイデアを形にしたい人のお話を聞くと「同じ想いを持つ人と出会いたい」という出会いの悩みや「想いを叶えたいけどどうしたらいいかわからない」といった経験による知見が欲しいという悩みを抱えてらっしゃる方が多いと感じました。

こうした課題は、沢山の人と出会い、互いに助け合うことで解決できると考え、”相互扶助の関係性”が生まれる、出会いが心地いいコミュニティを九条湯で創造したいと思っています。

 

──アイデアの特徴を3つ上げるとしたら、どんなところでしょうか?

1つ目は、銭湯空間を生かしたクリエイティブな発想が生まれる場所。みんながリラックスしながら文字通り裸の付き合いで語り合える場所が「銭湯」です。その銭湯の空間がそのままにある「九条湯」では、他の場所とは違った視点での奇想天外な発想が生まれやすくなります。

2つ目は、枠組みにはまらない、多種多彩なイベントの開催。元銭湯だからといって、お風呂に関係あるイベントをするわけではありません。大人が白熱するボードゲーム大会やわけありだけど新鮮で美味しい京野菜を取り扱ったフードロスマルシェ、全国よりすぐりの地酒を堪能する日本酒イベントなど、ジャンルに捉われず、色んな方が集まりたくなるイベントを開催します。

3つ目は、今まで出会わなかったカラフルな人との繋がり。これまで九条湯では、飲食店経営者、エンジニア、旅人、マーケター、税理士、アーティスト、不動産投資家、主婦、学生、留学生などなど、まるで小さな街のように、沢山の方々が集まられています。なので多種多様な人との繋がりが生まれ、まだ自分が気づかなかったことの発見やまだ持っていない何かを手に入れることができます。

 

──なぜこのビジネスアイデアを実現したいと思うようになったのでしょうか?

2020年の新型コロナウィルスの感染拡大から、改めて九条湯の持つ使命は何かと考えたことが出発点です。ある時、人生に悩む若者が地域のおじいちゃん相談に乗ってもらうシーンがあり、若者は人生の先輩から学び悩みがなくなり、おじいちゃんも若者の役に立てたということがやりがいにつながるんだと気づきました。互いに助け合うことがその人の人生を豊かになると思い、そうしたコミュニティを復活させたいと決めました。

 

──なぜこのアイデアが今必要だと考えているのですか?

SDGsの「目標とターゲットがすべての国、すべての人々、及びすべての部分で満たされるよう、誰一人取り残さない」ということを原則としてます。日常に抱える想いの実現を通して、人との繋がりから生まれる関係人口と心の豊かさを増やし、生活格差をなくす”誰一人取り残されない”社会の実現になると考えています。なので九条湯で”何かしたい”という願いを持つ方々で運営する、”多人数運営”に変更し、より深いコミュニティーを形成するために会員制度を設けることにしました。

 

──アクセラレータープログラムに参加した時点での課題意識と、参加した上での成果はどのようなものだったでしょうか?

本プログラム開始時点では、事業を持続するために、事業を拡大することでお金が回るマネタイズを考えていました。ところが、本プログラムが進むにつれて、コーディネーターさんの献身的なフォローとアドバイスから、考えるべき項目を整理し私たちが大事にしたい優先順位を定めたことから、意味のあるマネタイズへとシフトすることができました。

 

──アイデアの実現に向けて、これからの展望をお聞かせください。

2021年、九条湯は「元銭湯から始まる新しいコワーケーションスペース」へと生まれ変わります。そこで、九条湯を一緒に盛り上げてくれる運営者(コミュニティマネージャー)を募集します。学生も社会人も主婦の方もお年寄りの方も、色んな人が集まって、相互扶助の関係を大切にし、コミュニティのメンバーの「何かしたい」という願いを応援する。誰もが貢献できて、誰もが願いを形にできるコミュニティにしていきたいと思っています。

九条湯を気に入り、自身の活動を九条湯がプラットフォームとして”心温まるコミュニティ”を共に創造してみたいと思う方、ぜひご連絡ください!  

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