IDEA

The kitchen

フリーランス
伊藤 佳世
自らが体調を崩したことをきっかけに食の大切さに気づき、食で体質改善を経験。5年前からオンラインのお料理教室を開催し、現在はオンラインとリアルを同時に展開しています。参加者は日本全国とオーストラリアなどの海外からもご参加があります。技術を学ぶ料理教室ではなく、暮らしの様々なことを学び、体と心の健康と人と自然と共鳴する「お料理生活」を実践。「お料理」を暮らしに取り戻す活動をしています。☆Facebookグループ「腸美活ごはん」は1,500名が参加。

──現在考えられているアイデアとその目的はどのようなものでしょうか?

ビジネスのタイトルはThe kitchen。キャッチフレーズは台所から家族のお悩み事を解決するです。安心安全な食のなぜ?どうして?を学べる料理教室やセミナーを開催するほか、子育ても仕事も大事にしたいお母さんへ、安心安全なお惣菜やお弁当を提供しています。お料理を中心とした仲間づくり、仕事づくりの支援があるので、理想のライフスタイルを手に入れることができます。

 

──具体的にはどのようなことを計画されているのでしょうか?

お料理をネットで検索しては作っていたけど、家族には不評でなかなかやる気が出なくなってしまうことがあります。「The kitchen」を通じて、お料理のなぜ、どうして?を学んで、各家庭の味を冷蔵庫にある材料でパパッと作れるようになれます。また、お料理をお仕事にしたい方は技術だけでなく、お客様とのやりとりや集客方法、オンライン授業の進め方までトータルでプロデュースするので、子育てや介護などをしながら自分でお仕事にしていくことも可能です。

 

──アイデアの特徴を3つ上げるとしたら、どんなところでしょうか?

1つ目は、「お料理の基礎基本を学ぶ・実践することです。
お料理の基礎基本を学んで、実践します。また、仲間と食を共有する場所づくりをすることで、仲間づくりを応援します。専門的に学んだインストラクターから食にまつわる相談を受けることができます。

2つ目は、「安心・安全なお惣菜やお弁当のデリバリーです。
忙しくても健康的なライフスタイルを諦めなくても大丈夫です。塾に通う子供や、妊産婦さん、高齢者に安心・安全なお惣菜やお弁当をデリバリーします。

3つ目は、「お料理をビジネスにするサポートです。
学んだお料理でお料理教室やカフェ経営を希望する方の開業をサポートします。企業とのマッチングやお仕事での繋がりを深めていきます。

 

──なぜこのビジネスアイデアを実現したいと思うようになったのでしょうか?

自身や家族の体調不調を食習慣によって改善したことをきっかけに、食の大切さを伝えるお料理教室を4,000人以上の女性に届けてきました。自宅のキッチンで一緒に作り、家族と食べるスタイルのお料理教室では、受講者から「家族の反応が返ってくる」「今まで苦手だった食材や使ったことのない旬の食材が食べられるようになった」と好評をいただきました。新型コロナウイルス感染症拡大の直前にお料理教室を完全オンライン化しましたが、その中で見えてきたのはリアルな交流の大切さでした。今後は、オンラインとリアルを選んで参加できるハイブリッド形式で「The kitchen」を作っていきます。

 

──なぜこのアイデアが今必要だと考えているのですか?

食事の大切さが注目されていますが、お母さんにとって現実的に実践するのは困難な日常があります。高齢出産・核家族・両親の介護・仕事などが女性一人に負担がかかり、食事を作ることを負担に感じている方も多いように思います。さらに、お料理を幼少期から独身時代に経験する機会がなく、どのようにしたらいいのかわからない、相談する相手も周りにいない現状も耳にします。「The kitchen」を中心にすることで、一人でお料理するのではなく、人との関わりの中で学び・実践することができ、さらに、仕事にしていくことも可能です。仕事でお料理をすることで家庭のお料理も変わっていきます。お料理教室だけではないこの場こそ今の社会に必要だと考えています。

 

──アクセラレータープログラムに参加した時点での課題意識と、参加した上での成果はどのようなものだったでしょうか?

参加した時の私のテーマは、「オンライン専門からオンライン&リアルな場所作り、病気や不調を改善するお料理教室からの脱却」でした。面談では、私の実践したことや想いを丁寧にヒアリングしていただき、今まで言語化が難しかった内容を言語化することができ、さらに、プレゼンすることを前提にした資料作成にも的確なアドバイスをしていただきました。このことにより、必要な人へより早く、的確に伝えることができるようになったと感じています。

また、面談の場で教えていただいた企業へアポイントをとり、イベント開催を実施することができました。これらのアクションを通して、今の活動自体が、家庭の主婦だけでなく、企業にも興味を持っていただき、家庭料理をビジネスにすることの可能性を感じることが出来ました。

 

──アイデアの実現に向けて、これからの展望をお聞かせください。

プログラム中にテスト開催した、オンライン・録画・リアルでのお味噌講座は30人を超えてご参加いただきました。今までSNSを見てくださっていた方が、6年越しでリアルに会いにきてくださったり、開催場所併設の保育園からママが参加してくれたりと、地域の施設と繋がりながら開催することが出来ました。

そして、お出汁のきいたお味噌汁を飲んだ参加者からは、「これからは絶対お出汁を取ります」というお声もかけていただきました。このテスト開催で定期的なリアルな場作りに踏み出す勇気をいただくことが出来たと思います。

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