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人目を気にせず、まずは一歩を踏み出そう。行動するモチベーションの生み出し方|1/30開催イベントレポート

WRITER : 北川 由依
PHOTO : 北川 由依

「モチベーションが上がらない」、「やりたいことを始めたいけど、最初の一歩を踏み出せない」。そんな人は多いのではないだろうか。

1月下旬、KOINでは35歳以下を対象に「気づいたら行動できるモチベーションの生み出し方」を開催した。ゲストには、飲食店と日常のスキマ時間を活用したいワーカーをつなぐ「バイトビート」を展開する、株式会社 GLAMBEAT代表取締役の谷村昌樹さんをお迎えした。

「谷村さんは、友人から“ポジティブモンスター”とあだ名がつくほど、前向きで新しいことにも果敢に挑戦している」と司会を務める株式会社美京都 代表取締役の中馬一登さんは紹介する。実際のところ、谷村さんはどうやってモチベーションを保ち、原動力にしているのだろうか?谷村さんのお話からヒントを探った。

僕はどんな人生を送りたい?

石川県出身、大学進学を機に京都で一人暮らしを始めた谷村さんが、初めてのアルバイト先に選んだのは飲食店だった。のちに「牛カツ京都 勝牛」や「サムギョプサル専門 ベジデジや」を展開し、急成長を果たす株式会社ゴリップの創業店である。

当時はまだ2店舗目を出店したばかりの創業期。谷村さんは、「体育会系スタッフの中に、突然もやしっ子が加わり、周囲からはやっていけるのだろうかと心配されていた」と振り返る。

しかし、そんな心配をよそに、谷村さんの心はワクワクしていた。飲食のアルバイトのため、スタッフには賄いが出る。谷村さんは賄い目当てに、シフトに入っていない日でも、「掃除を手伝います」と言ってタダ飯を食べに行っていたそうだ。

その後も楽しくアルバイトを続けた谷村さんだが、転機となったのが就職活動だった。「人生で初めて病みました。意識高く、大手音楽会社に入社したいと思っていました。しかし、就活を続けるうちに、何を基準に仕事を選んだらいいのかわからないことに気づいたんです」

自分の軸がないことに気づいた谷村さんは、どうしたら良いかわからず塞ぎ込んでいたという。そんな日々が続く中、のちに”ポジティブモンスター”と呼ばれるようになる、大きなヒントに辿り着く。「僕は人目を気にして、第一志望を決めていた。でも大切なことは、自分がどんな人生を送りたいか、どんな社会人になりたいかだと気づいたんです」

その頃ゴリップは6店舗まで増え、拡大路線を測ろうとしていたタイミング。「2025年、世界へ」というビジョンが掲げられ、スタッフ一同そこに向かっていこうとしていた。「どうやって世界へ行くねんって思ったけど、めっちゃかっこいいなって。この社長のそばで働きたい。僕やったらこんなことやるなってイメージが持てたので、ゴリップに入社しようって決めました」

気づけばポジティブモンスターと呼ばれていた

アルバイトから社員になった谷村さんは、「やってみたいことを、全部やろう。30歳には自分で人生を選択できるようになりたいから、入社して5年間は死ぬ気で働こう」と決意する。20代を自分試しの期間にすると決めたので、なんでもやりました。入社2年目には新規事業を担当。4000万円で1店舗新業態を作る仕事を任されました。でも失敗したんです。それも2回連続で(笑)。たいていのことは寝たら忘れますが、さすがに責任を感じて、夜な夜な泣きながらメンバーと社長に謝ったことを覚えています」

大きな失敗を繰り返しながらも、谷村さんは社内での信頼を得ていった。そして25歳の時、役員に抜擢。会社のナンバー3になる。「会社は40店舗を展開するまでに成長していました。店舗・業態開発、デザイン、企画、広報、組織づくりなんでもやっていましたね。社長達には彼らしかできないことをやって突き抜けて欲しい。だから僕は、彼らがやらなくていいことを、全部やろうと決めていました」

夢中に仕事をする谷村さん。いつしかスタッフから「“会社360”=一年のうち360日会社にいる人」という称号をもらう。「役員になってからずっと仕事をしていました。僕は普通だと思っていたけど、周りの人からはおかしいやろって言われて。気づけば、”ポジティブモンスター”と呼ばれていました(笑)」

この頃の谷村さんを支えたモチベーションは何だったのだろうか。

「4000万円の事業を失敗させて、みんなで頑張ったことがダメになる悲しさを味わっていました。だから一個ずつの事業を大切にしたい、絶対成功させたいという思いがふつふつと湧いていましたね。事業がうまくいくことで、仲間が増えて一緒に仕事ができる。そして仲間の家族も幸せになる。そんな輪が広がっていくってすごいなって。僕はみんなに対して何ができるやろうって思い、色々なことに積極的に取り組みました」

業界のレガシーに立ち向かうと覚悟を決めた30代

役員として成果を出し、報酬もアップ。会社も120店舗を超えるまでに急成長していた。順風満帆だったにも関わらず、30歳の時、谷村さんは退職を決意する。

「30代は自分が掲げたビジョンに対して、道を切り開いていく、突き進んでいきたい2018年、株式会社GLAMBEATを設立。飲食業界をアップデートすることをビジョンに掲げ、「バイトビート」をリリースした。

心の赴くままに突き進み続けた20代。谷村さんは今後、どのような未来を描いているのだろう。「20年後、どうなっているかは見えません。だけど、これからも新しいことに取り組んでいきたいですね。20年先はわからなくても、3年先、5年先を作っていくことは必要。飲食業界は僕がアルバイトを始めた11年前から、時代の変化はあるものの大きくは変わっていません。だから今こそ次の5年を見据えて変えていかないといけない。それが僕の使命だと思っています。何をするかはわからないけれど、自分にしかできないことがあるはず。勝手な使命感を持って、飲食業界のレガシーに立ち向かっていきたいです」

アグレッシブな谷村さんのお話に参加者は興味津々の様子で、質疑応答も次々と手ががった。

「こんなことしたら、人から批判されるだろうか」「本当はやりたいことがあるけど、世間的にはよくないかな」と、我慢したり諦めたりすることが、これからも大なり小なりあるかもしれない。そんな時は、ぜひ谷村さんの存在を思い出したい。

今ではポジティブモンスターと呼ばれるほど果敢に物事にチャレンジしている谷村さんだが、初めの一歩は就活が上手くいかない時期に「人目を気にせずやりたいことをやる」と決めたことだった。

一歩を踏み出せば、見える世界は変わる。谷村さんのお話から、参加者はたくさんの希望を受け取ったのではないだろうか。

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