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U35起業家養成プログラム どんな時でもチャンスを生み出す、起業と事業のための思考と行動の方程式! イベントレポート 

WRITER : 平岡 慎也

 京都で生まれ役者を目指し上京、お父さんの病気をきっかけに生きることを問い直し、挑戦と失敗を繰り返しながら、株式会社Gnsを創業された渡邊さん。役者時代を振り返ると、周りは就職や結婚、安定と家庭を持っている中での不安や焦りがあり、自分はどこまでできるのか、いろいろな気持ちを持ちながら夢に挑戦されていたそうです。

 波乱万丈の人生を経て今では東京と京都の二拠点で事業を手がけるIT起業家となった渡邊さん。共に(株)Gnsの役員を務める、篠塚さんと飯塚さんも会場にお越しいただき、「どんな時でもチャンスを生み出す起業と事業のための思考と行動」をテーマにイベントを開催しました。

 

登壇ゲスト

株式会社Gns
代表取締役 渡邊高行 氏
取締役   篠塚尚明 氏 , 飯塚良 氏

会社ホームページ:https://gns-japan.com/

株式会社Gnsは、”挑戦し、楽しむ” という想いを大切に創業されました。
“Go next stage” 次のステージへ行こうという想いが社名に込められています。
Webコンサルティングや、アプリ開発などの事業を手掛けてらっしゃいます。

 

●役者からIT起業家になった経緯は?

高校卒業後すぐに役者の道を志して上京し、エンジニアとしての経験がゼロの状態からプログラミングスクールを経て、IT起業家となった異色の経歴をお持ちの渡邊さん。どのような経緯で今の仕事に至るのかを聞かせていただきました。

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役者を志した理由は?

渡邊氏:
 役者を始めに目指したのは、「サラリーマンになりたくなかった」からです。新聞広告でオーディションを発見して応募したのがきっかけでした。「これだ!」と思ったわけでもなく、「何かしないと…」という思いが高校三年生の頃の自分にはありました。
 初めは、稽古や人前での芝居がすごく苦手でした。しかし転機になったのは、初めての現場に藤原竜也さんがいらっしゃったことです。「これがプロの世界か…」と。この人たちと同じ舞台で一緒に仕事がしたい!そんな思いからスイッチが入りました。

そこから起業家になった転機は?

渡邊氏:
 ターニングポイントは、父親が病気で倒れたことでした。この時に「自分は死ぬまで生きる」そう心に誓いました。役者という職業が難しい道であることは承知の上だったのですが、この道では限界があるのではないかと感じキャリアについて考え直しました。祖父は呉服店を営んでおり、父も自営をしていたので、自分にとってはサラリーマンよりも起業の方が身近に感じました。
 とはいえ、どうしたらいいのかは分からなかったので、周りの人たちに「自分は起業がしたい」と発信し続けました。自分自身の「無力」を誰より一番知ってるからこそ、一人でできることには限界があり、周りの人に頼るしかないということは考えていました。

無力さを感じても、不安を感じることはなかったんですか?

渡邊氏:
 不安は常にあります! でもやはり、大きなターニングポイントは父の存在でした。父は当時、植物状態となって今も介護が必要な状況です。それを見た時に「自分の人生でやりたいことは、全部やりたい!無力であったとしても、やりたいものはやりたいんだ!」そう強く思いました。

役者からIT起業に転向してみて感じることは

渡邊氏:
 役者さんとか歌手を目指している人など、エンタメには限りませんが夢を追いかけている人が別の道を進むタイミングが訪れることもあるかと思います。そんな時、その人たちのためのセカンドキャリアを作れるような機会を作っていきたいです。自分自身が高卒で役者の道から、ITの道に進んだので、まさにロールモデルのような存在にもなり得たらと考えています。

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●メンバーたちとの出会いは?

 エンジニアとしても経営者としても経験自体は少なかった渡邊さんですが、創業時から大変優秀な2名のエンジニアと共に会社を立ち上げられました。いったいどのように仲間を口説いたのか!?そしてなぜ2人は渡邊さんと共に会社をやろうと決断したのか。3人にお話を聞かせていただきました。

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篠塚さんの渡邊さんとの出会いは?

篠塚氏:
 出会いはエンジニアスクールなんです。自分が講師をしているときの生徒が渡邊さんでした。当時は28歳だったのですが、実は自分自身も30歳までには会社を立ち上げようと考えていました。しかしまさかの渡邊さんから「30歳までなんて待たずに、一緒に会社やろうよ!」と誘われました(笑)
 どっちにしても会社は立ち上げるつもりだったし、自分の予定を前倒しできることなんてなかなかないので、これはチャンスだと思ってジョインしました。

どうして渡邊さんを選んだんですか?

篠塚氏:
 渡邊さんは、人を巻き込む力がすごいんです。自分は技術的なことはできるけど、人を巻き込むのは苦手です。自分が苦手なことができる人と一緒に会社をできるなら、もっと大きなチャンスが掴めるかもしれない。そう思って、一緒にやることを決めました。

飯塚さんのジョインの決め手は?

飯塚氏:
 実は、渡邊さんから誘ってもらってから1週間ぐらいはずっと迷っていました。というのも自分自身は、当時起業したいとは考えておらず、前職の仕事もすごく好きだったんです。
 起業ならではの金銭的なリターンや、柔軟な働き方など、一緒に起業する魅力はいくつかあったのですが、やはり決め手は「渡邊さんたちと一緒に仕事がしたい!」という思いでした。

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●チャンスとはどんな存在?

 素敵な仲間のジョインが決まったとはいえ、不安がゼロになるわけではないかと思います。起業という不確定要素の多い選択肢に進むことに不安はなかったのか。勝算は初めから感じていらっしゃったのでしょうか。

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●チャンスってどうやったら掴めますか?

渡邊氏:
 「チャンスがあるからやる」ではなく、「自分でチャンスを作るしかない」そんな考えを大切にしています。うまくいくのかどうか分からないという不安は常に感じています。でもそれがチャンスかどうかなんて前もって判断することは難しいですよね。前もってチャンスに飛び込むという感覚は無く、むしろ動いていった結果チャンスにつなげる以外ないと思っています。

篠塚氏:
 確かに。自分も根底では「失敗してもいつかは絶対回収するぞ!」という思いで仕事をしています。失敗を短期で捉えるか長期的に見るかは大切ですよね。

飯塚氏:
 「明るい馬鹿」なんて言うこともありますが、「なるようになるさ」という楽観的思考は大切ですね。私は、一度やると決めたら絶対にやり抜くということも大切にしています!

 

チャンスに対するその哲学は仕事にも反映されているのですか?

渡邊氏:
 そうなんです!例えば最近「京エレ」という、京都の駅でエレベーターの場所を検索できるアプリの開発をしています。僕には子供が2人いるのですがベビーカーを押していると、エレベーターが見つからなければ本当に困るんですよね!これは自分自身がすごく欲しかったアプリでもあります。2人(篠塚さん、飯塚さん)に「こんなアプリ作れる?」と聞くと瞬時にスケジュールをひいて、すぐに開発を進めてくれました。
 初めから絶対的な勝算があったのかというとそんなことはありません。仮に失敗したとしても、それが会社としての財産にもなっていくので。「アイデアを、すぐに形に。」「挑戦を、楽しむ。」という姿勢は会社としても非常に大切にしています。

 コロナ禍でもどんどん新しいチャレンジを続けている、株式会社Gnsのお三方。その成功の秘訣は、会社でも大切にされている「挑戦し、楽しむ。」という姿勢に詰まっているのかもしれません。
 「チャンスがあるからやる」のではなく、「チャンスは自ら作る!」そんな姿勢の大切をを教えていただきました!

 

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