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【U35起業家育成プログラム】留学生と一緒に見つける 京都企業のお仕事

U35起業家養成プログラム
留学生と一緒に見つける 京都企業のお仕事

Writer西尾 創平

「留学生と見つけた1200年続く京都のビジネス伝統と革新の融合」

をテーマにイベントを開催しました。

 

<登壇企業>
・グローバル企業:堀場製作所

会社ホームページ:https://www.horiba.com/jpn/

 

・老舗企業:京菓子司 亀屋良長

会社ホームページ:https://kameya-yoshinaga.com/

 

       <モデレーター>

    ・株式会社MIYACO 徳田直也

 

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  • オープニング:京都の産業の特徴

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徳田さん:京都の特徴として老舗企業(100年以上続く企業)が全国で一番多い。長寿企業となっている産業分布としては、昔から生活に根付いたお酒や醤油などを作っている企業が多いことが特徴として挙げられます。

 

徳田さん:松尾芭蕉が「不易流行」という言葉を残しています。この言葉は「長きにわたって人々に支持されることを大切にしつつ、同時に新しいものを取り入れることが大切である」という言葉です。他にも、近江商人の「三方良し」の考え方もあります。最近では「未来良し」も追加されて、「四方良し」と呼ばれることもあります。京都では「不易流行」や「三方良し」などの言葉を大切に「ビジネス」と「文化」の融合を図りながら長い間、商いを営んできました。

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  • グローバル企業紹介:京都から「測る技術」で世界と「面白おかしく」を実現する
    堀場製作所の堀井 さんにお越しいただき自社紹介をしていただきました。

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堀井さん:堀場製作所は1945年に京都で創業しました。分析と製造販売の事業を主に行なっています。地球の大気、水などありとあらゆることを計測できる「測る技術」を使って地球に貢献している会社です。技術の幅を広げるために海外展開を図ったことがターニングポイントになり現在では海外に50以上の子会社を持っており、半数以上の従業員が海外国籍であるというグローバルな会社になっています。

そんな私たちには「面白おかしく」のカルチャーが根付いています。例えば、社内の従業員に企業風土を経営陣が教える「カレッジ」という場を定期的に開催して、風通し良く、アイデアや意見が出やすい会社風土を作っています。

 

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  • 老舗企業紹介:伝統を「変化」させるのではく「革新」させていく
    京菓子司 亀屋良長の8代目女将 吉村由依子さんにお越しいただき自社紹介をしていただきました。

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吉村さん:京菓子司 亀屋良長では和菓子の製造販売をしています。20年程前の洋菓子の流行で和菓子離れが進んでいたことから今の大人が和菓子を食べなければ、その子供も和菓子を食べず、どんどん和菓子離れが進んでいくという不安がありました。文化が廃れていくのは勿体無いと感じ、若者の認知を獲得するために商品開発を行なってきました。

和菓子におみくじを付けたり、パッケージを変更して「可愛く目に止まるお菓子」に路線を変更するなど工夫を凝らしてきました。

 

また子育てをする中での気づきから、「スライスようかん」を開発し、これまで「おやつの時間」に食べていたようかんを「食事の時間」に食べるのに変化させることでヒット商品になりました。現在では健康への配慮と、パティシェさんのコラボなど、2つのブランドを立ち上げた他、様々なコラボレーション商品を手がけています。伝統の「形を変える」のではなく「革新」を起こすことでそれぞれの地域や国の方に受け入れられる形で和菓子が広がっていくことが大事であると考えています。

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  • ディスカッション①:京都で暮らすことの魅力とは?
    登壇社の堀さん、吉村さんにもグループに入っていただきグループディスカッションを行いました。

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グループディスカッションの中で、以下の意見が出ました。

 

▪️文化的な街並みを楽しみながら時間にとらわれることなく

暮らすことできる場所

▪️自分に向き合い流されない時間を作ることができる

▪️寺社仏閣が多く時代の流れを楽しめる       など

 

ディスカッションの中で、「文化や歴史」を楽しみながら急かされることなく自分について考えることができるという声が多く聞かれました。

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  • ディスカッション②:京都で「働く」魅力とは?
    登壇社の堀さん、吉村さんにもグループに入っていただきグループディスカッションを行いました。

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グループディスカッションの中で、以下の意見が出ました。

 

▪️コミュニティとして繋がりが生まれやすい環境

▪️独自の路線を開拓してオンリーワンやナンバーワンになる商品が多い

▪️世界にビジネスを広げる土壌が揃っている

▪️より個人にフォーカスされた環境で働くことができる

 

ディスカッションの中で、京文化や京都の歴史の中でコミュニティの繋がりが生まれやすい環境や、個人にフォーカスされる地域性が生まれている、京都という知名度をいかして世界に展開しやすい土壌が整っているという声が多く出ていました。

 

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  • 学生に向けてメッセージ:
    積極的に「体験」を通して得る「経験・情報」を取りに行く
    登壇社の堀井さん、吉村さん、徳田さんに学生に向けて一言ずつメッセージをいただきました。

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堀井さん:情報の取り扱いが難しくなってきています。自分の「経験」に基づいて判断や決定をしていってください。

 

西村さん:世の中に溢れている情報だけでなく、体験してみて初めて得られる情報・経験を得ることで自分の身になると思います。

 

徳田さん:今日のような機会に参加して、いろんな大人に会って話を聞き、多くの情報や経験を得たうえで自分のキャリア選択をしていってください。

 

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